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ご無沙汰しております。
長いこと、自宅のPCを立ち上げることすらできないまま日々を過ごしていました。

文学フリマの参加が決まったのでお知らせします。

【第一回文学フリマ金沢】
開催日 2015年4月19日(日)
開催時間 11:00~16:30
会場 ITビジネスプラザ武蔵 5F・6F
【「めいてつ・エムザ」スタジオ通り下堤町側エレベータをご利用ください】
アクセス JR北陸本線・北陸新幹線「金沢駅」兼六園口(東口) 徒歩15分・バス/タクシー5分
北鉄バス「武蔵ヶ辻」徒歩1分
出店数 通常出店:107出店 (計114ブース)
委託出店:24出店 (計53作品)
主催 文学フリマ金沢事務局
ブース番号は【う-33】、今回も花森ゆきめちゃんと一緒に行きます。


【第二十回文学フリマ東京】

開催日 2015年5月4日(月祝)
開催時間 11:00~17:00
会場 東京流通センター 第二展示場
アクセス 東京モノレール「流通センター駅」徒歩1分
※詳細は会場アクセスをご覧下さい
主催 文学フリマ事務局
こちらのブース番号は【E-06】一階です。ゆきめちゃんとお隣!

お知らせだけで申し訳ないですが、ご都合合う方、遊びにいらしてください。お待ちしてます!
短編配布位はできたらいいなあ。
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by pinngercyee | 2015-03-10 17:04 | お知らせ
バタバタしているうちに、お知らせが直前になってしまいました。
来週です。大阪です。文学フリマです。新刊あります。『カナリア』です。


第二回文学フリマ大阪

開催日 2014年9月14日(日)
開催時間 11:00~16:00
会場 堺市産業振興センター イベントホール
アクセス 地下鉄御堂筋線「なかもず駅」、南海高野線「中百舌鳥駅」徒歩3分
一般来場 一般の方は入場無料です!
主催 文学フリマ大阪事務局


今回も、花森ゆきめちゃんと一緒に行きます。
ブースは【B-02】、左手側の入り口を入って右斜め正面当たりの分かりやすい所に居ます。
配置図などは上記のリンク先にあります。
開場中は11:00~16:00までずっと居ますので、気軽に遊びに来てください♡

新刊『カナリア』に加え、既刊は『スノビズム』『マズロウマンション』を持参します。



新刊『カナリア』は、何年も前に書いた作品なので読んで下さった方も居ると思います。
後日譚『祈り』も併せて、やっと一冊の本にできました。待っていてくれた方、有難うございます。

生きていくために望まれるだろうものをだいたい持っているけれど
絶対的なものを一つも持っていない自分に虚しさを感じて苦しむ大学生の女の子と
生きていくために必要なものを何一つ持っておらず、売春をして生きながらも
特別に美しい声を持っていて綺麗な歌を歌う、痩せっぽちの少年ネルの話です。

久しぶりに読み返してみて、苦しくなりました。
小説というものを書き始めた時期に書いた作品なので、荒い部分は残りますが
今の私には、これほどまでの痛切さを書くことはできないような気がします。
書くことに、これほどまでの痛切さを含めるには、覚悟が必要なんだということを思い出しました。
自分で言うけど、良い作品です。大切なことを、大切に書こうとした作品です。
読む価値はあると思います。ご期待ください。心の大切な部分に残る一冊でありますように。
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by pinngercyee | 2014-09-07 16:23 | お知らせ
7月6日に恵文社で催された『恵文社文芸部第一回』に参加させて頂きました。
恵文社という場所の中に存在するものひとつひとつを選んで買って持ちかえり
大切に宝物にするような頃から考えるともう15年もの時間が経っていることに驚きますが
初めてあの場所を訪れた頃の私は、まさかあの会場の中で自作の小説を発表できるとは
願っても到底叶わないことだと思っていました。

憧れと思い入れが在る場所なので、しつこく書いてしまってすみません。
ゆきめちゃんと京都を訪れることも、こんな機会がないと叶わなかったことで
ずっと前から、私の好きな場所を彼女に案内したいと思っていたことも叶って
今回の旅は本当に、私にとって嬉しく特別な数日間になったと思います。
旅に関してはまた追って。

当日、危ぶんだほど雨は降らず、7月といっても暑くは感じないほどに涼しく
私とゆきめちゃんが一乗寺に着いたのは午前10時半頃だったと思います。
叡山電車を降りて、見知った道を辿って、恵文社の前に立つと
私の知っている建物より入口の数が左側に一つ増えていることに気付きました。
この日の会場となる恵文社Cottageは昨年11月に作られたイベントスペースらしく
そう云えば、私はそれ以降でこの場所を訪れていなかったんだなあということに合点します。

先着順で机を選んで良いとのことで、ゆきめちゃんと合同で机を分け合うこの日
私たちは会場奥の角に置かれた長机を選びました。
ぽつぽつと出展者が集まり、それぞれのブースを準備している中で
不意に木の床を踏む足音から、ここが恵文社であることを実感したことを覚えています。

「文学フリマのような大きな催しではないのだし、恵文社目当てのお客さんが覗いてくれればそれでいい」というくらいの気持ちで開始の時間を迎えると、思ったよりも多くの人が会場を覗いてくれて、嬉しかったです。
会場の中央にはアンティークの椅子がいくつも置かれ、足を止めてくれた人は手渡したチラシやサンプル冊子を持って、椅子に座って、イベント会場で忙しない中で目を通すのとは違ったやりかたで、例えば喫茶店で買ったばかりの本を開くようにして、冊子を扱ってくれたことが嬉しく思えました。

混雑する時間はありませんでした。
でもお客さんが途切れる時間もありませんでした。
老若男女様々な方が興味を持って覗き込んでくれて、お話をすることができました。
その中で、友人の顔が不意に現れた時の驚きと喜び。
遠くに住んでいるけれど、ところどころで顔を合わせる小紫ちゃん。
毎年一緒に二人で旅行をしていたけれど、赤ちゃんを産んだから当分は忙しそうで会えないと思っていたふかいちゃん。
京都時代の飲み友達の国生君とピエール。
5月に来た時、おうちにお邪魔してもてなしてくれたゆりちゃん。
その前の夜、バー探偵で隣り合って話をした可愛い女の子であり映像作家であるまいちゃん。
「『スノビズム』を読んで、とても良かったから『マズロウマンション』を買いに来ました」と言ってくださった方がいたことも、嬉しくてとても印象に強いです。

この日、催しの一環として15時頃から朗読の時間があったのですが、目で字面を追うやり方とは違い、会場内の全ての人が息を飲んで耳を澄まして、一本の糸のような表意の声を注意深く手繰っていくやり方での言葉の受け取り方を久しぶりに経験して、とても新鮮に思いました。
22歳の頃に参加していた岡山の朗読詩のイベント『ハッピーヒッピー』以来です。
詩のように奇を衒ったものや散漫なものではなく、この日朗読されたものは意味を通じて手を引いて知らない場所へ連れて行ってくれるような文章が多く、中庭に溢れる柔らかい午後の光と静かな甘音と相まって、とても良い時間を過ごすことができたと思います。

お隣のブースに座っていたのは、詩人のほしおさなえさんでした。私は彼女のことを以前から一方的に知っていて、(というのは、ほしおさんは西岡兄妹の千晶さんと組んで本を出していて、私はそれが好きで、という話は前にも書きましたね)そのことをご本人と挨拶させて頂いた時に言ったら笑ってくださって、とても落ち着いた可愛い人なんだなあと思いました。彼女は140文字で完結する超短編を名刺サイズのカードに刷って、それを販売していて。朗読の時間でほしおさんに指名が来た時に、「では」とその中からいくつかの作品を朗読なさったのだけど、その声が可憐で強く、とても聞きやすい通る声で、そしてその内容が他愛なく可愛らしく、だけど無理だと思える140文字の中にちゃんと物語が在って、着地までしていて、凄いなと感嘆したことを憶えています。言葉の強さと扱い方を知っている方なのだということが実感として感じられたように思います。
「次は、どなたが」
この催しを企画した恵文社の保田さんが司会となって、会場の中を見回した時に、そわそわと周りを見回していると、ほしおさんに腕をつついて「読まないの?」と言われました。私は読みたかったのかもしれません。でも私の持ってきている自作のものは、どれも読むには長すぎる長さの小説ばかりで、それで尻込みをしていたのかもしれません。
声を掛けてもらえたことで、私は固まりそうになっていた決心をして、挙手をしてみました。持ってきた冊子の中から、『スノビズム』を開き、熱を出して眠っているNを見下ろしながらポトフを煮るくだりを、声に出して読みました。自作の小説を音読するのは初めてでした。
人前に立つのが苦手なこともあり、震えそうになる声を震えさせないよう、焦って早口にならないよう、自分の体を従えることの難しさ。でもそんなことを考える隙もないくらいで、私の朗読した言葉は私の口を離れて、午後の空間に溶けて広がり、消えて行きました。言葉の音の消えた先を追いかけようにも、もうどこにも追いかけることはできないのだという実感を抱きながら、私は2ページ程度の文章を、読み上げることなんて全く想定しないまま部屋のPCの前に一人きりで膝を抱えて書いた文章を、文字ではなく声を通して20人以上の人に投げかけました。
(私の声を聞いてくれた人は、私が描こうとしたものを受け取ってくれたのだろうか。)
朗読の催しが終わり、イベントの終了する18時までの時間、再び静かに時間が流れ始めた中で、二人の人が「さっき読んだ物語の、あの前後を知りたくて」と『スノビズム』を求めてくれて、
(なんてことのないシーンを選んでしまったのに、拙い私の声を通してでも、届いたものがあるんだ)ということが感じられ、勇気をもらったように思えました。

終わった後、打ち上げに少しだけお邪魔させてもらい、保田さんと運営を手伝っていた方たちとお話できて良かったです。30分ほどで抜けて、ゆきめと一路京都駅へ。国生君とピエールが買ってきて差し入れてくれた蛸虎のたこ焼きを開けて、この数日間のことを思い返していると気が付くと眠ってしまっていました。

そんなこんなで終わった二日間でしたが、本当にあっという間で、その割に素敵なものを一杯見て、楽しい思いをいっぱいして、嬉しいことが沢山あって、美味しいものをたくさん食べて、久しぶりの友人や、会いに来てくれた方に会えて、特別な時間を過ごすことができたと思います。
参加して良かったです。恵文社文芸部。
ゆきめちゃんと同行できて良かったです。楽しかった!
沢山歩かせてごめんね、私のわがままで見せたいものが沢山あって!

恵文社文芸部は10月に第二回を計画しているそうで、9月の大阪文学フリマと、11月の東京文学フリマの間の日程なので、私はまだ参加を決心しかねているのですけど、可能であれば出られたらいいなあと思っています。
保田さんに「せっかく第二回をやるのに、第一回と同じ人が出展しないほうがいいのではないですか?」と聞いた時、「出たいと思ってくださった人が参加してくれたらそれでいいんです」って言ってくださったので、第二回はどうかわからないけれど、この催しが、第三回、第四回と回を重ねて続いて行けばいいなあと心から思いました。
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by pinngercyee | 2014-07-12 14:22 | 日々
直前のお知らせになってしまってごめんなさい。
7月6日に京都一乗寺恵文社Cottageで行われる催し『恵文社文芸部』第一回に出展致します。
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恵文社 文芸部
2014年7月6日(日)

かつて盛んに発行され、偉大な作家や名作を生みおとしてきた文芸同人誌。名前を耳にすることが少なくなって久しい昨今ですが、リトルプレスやZINEの興隆につれ、たくましく以前の勢いを取り戻しつつあります。
これからの作家同人が集まって、いきのいい作品を持ち寄るサロンができないか。あたらしい文学の潮流を、ここ京都からしたたかに発する試み。
本企画は、恵文社一乗寺店がお届けする、文学・芸術にまつわるリトルプレス(自費出版創作集)の展示即売会です。
時間:11:00~18:00(15:00ごろ~朗読タイムを予定)
入場料:無料(コーヒー・ドリンクの喫茶営業あり)
この日は、花森ゆきめちゃんと合同での出展となります。
一日在廊しているので、お気軽に遊びに来て頂ければ嬉しいです。


(何回もここにも書いてる通り、恵文社は本当に素敵な場所なので
 もし、訪れたことがない人は、ぜひ訪れてみてください。)

http://keibunsha2.hatenablog.com/entry/2014/06/18/212500
http://keibunsha2.hatenablog.com/entry/2014/06/24/194811

他の出展者の方で知っているのは、少年憧憬社の栗山一青年さん。
先日の文学フリマで発表した90年代ロック冊子『6×9=53+1(ロックはゴミの一つ上)』にも寄稿している人です。面白いロック青年。この冊子の寄稿者を、私は文学フリマロック班と呼んでいます。

あと、ほしおさなえさん!こちらは、一方的に存じ上げているだけなので、出展を知って驚きました。西岡兄妹の千晶さんと組んで『くらげそっくり』という本を刊行している詩人の方です。この本は何度も読んだので、著者の方にお会いできると思うと(そして同じイベントに出展すると思うと)今から嬉しく楽しみです。本持って行ったらサインして貰えるかしら!

 十代の頃から憧れた場所恵文社の場所を借りて、自分の小説で出展ができるということが
 本当に一つの目標が叶ったくらいに嬉しいのです。
 京都に住んで、恵文社に憧れていた頃、私は書きたいものを書くだけの手段を持たず
 美しいと思うものに思いを募らせるだけの日々を過ごしていました。
 数年後の自分が作った小説が冊子の形になって、それを以て活動し
 恵文社で販売できる日が来ることを知ったら
 あの当時の私は、何て言うだろうと思います。
 そんな、特別な場所での一日です。遊びに来て頂けると嬉しいです。
 
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by pinngercyee | 2014-07-01 02:53 | お知らせ


少し先になりますが、9月14日に大阪で開催される第2回文学フリマin大阪に参加します。

「第二回文学フリマ大阪」
開催日 2014年9月14日(日)
開催時間 11:00~16:00
会場 堺市産業振興センター イベントホール
アクセス 地下鉄御堂筋線「なかもず駅」、南海高野線「中百舌鳥駅」徒歩3分
アクセスの詳細についてはこちらをご覧下さい
一般来場 一般の方は入場無料です!

とり急ぎお知らせまで!
こちらもゆきめちゃんと一緒に行く予定です。
文学フリマで大阪に行くのは、去年の春ぶりです。
こちらも、多くの方と出会える特別な一日になる予感がしています。
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by pinngercyee | 2014-07-01 02:51 | お知らせ
少し時間が開いてしまいましたが、お礼とご挨拶を!
今回の第18回文学フリマも大変充実して過ごすことができました。
新刊『スノビズム』に加え、今回初めて参加させていただいた『第5版文学フリマ非公式ガイドブック』、エセーを寄稿させて頂いた90年代ロックアンソロジー『6×9=53+1(ロックはゴミの一つ上)』も、予想より多くの人の手に渡り、楽しんで頂けたような気がしています。
新刊を楽しみにブースを訪ねて下さった方、本当に、嬉しかったです。有難うございました。

前回ぶりにお会いできた方、今回初めてご挨拶できた方、文学フリマ中も打ち上げの席でも
多くの方とお話できて、本当に楽しかったです。有難うございました。
今回ご縁のあった方々、以降、どんどん仲良くなりましょう。遠慮せずどうぞ(^u^)

*

当日発売した新刊『スノビズム』は、タコシェに納品しましたので
現在は、タコシェで購入が可能です。通販もできるよ!
前回の新刊『マズロウマンション』は、通販サイト内にページを作って頂いて(!)
取り扱い頂いているので、嬉しいので見るだけ見てください。えへ。
(手元にない既刊冊子もまだ数冊ずつ在庫あるようです。気になる方はお早めに♡)

【タコシェ店頭の場合】
お願いしている種類が多いため、店頭には見本誌のみ出ている状況なのですが
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(↑見本誌は、タコシェ店内入って左手の棚の「創作文藝」の棚のこの辺、これです)
お店の人に声をかけてもらうと、在庫を出してくれますので、遠慮せず!宜しく!お願いします!!
見本誌のほうは遠慮なく見まくってください。気に入ったらでいいです、買うのは。。

【通販の場合】
タコシェにメールを送ってもらえると、通販サイト上に上がってない商品も通販可能なのです。
私の既刊は『マズロウマンション』以外その扱いなので(そして残部僅少なので)
お早めに、どうぞ、ご遠慮なく。再販未定です。でも同じ形では作らないと思う。

★今回参加した90年代ロックアンソロジー『6×9=53+1(ロックはゴミの一つ上)』も
残部冊子をタコシェ他に委託販売を予定しているそうです。
あんまり多くないそうなので、こちらも気になってる方はお早めにどうぞ。
入荷したらツイッターあたりでお知らせできると思います。

感想など、もし頂ける時は、sanguria.afternoon@gmail.comまでお気軽に♡
ブログなどに書いてくださった場合にもお知らせいただけると嬉しいです。
おまちしてます!
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今回、第18回文学フリマにご用意した新刊『スノビズム』について。
A5、40ページ、500円、2014/05/05発行

これは以前、WEB文芸誌窓辺に掲載したことのある作品なので
当時読んでくださった方も居ると思います。
今回、冊子にするにあたって、懐かしく思ってくださる方が居ると嬉しいなと思います。
犬尾春陽として、初めて『恋愛小説』というものを書いた作品です。
手に取ってくださった方に、瞼の裏の甘い幻と祈りが届きますように。

【作品紹介】
「N」は美しい青年だった。誰よりも優秀で、他人に劣等感すら覚えさせるような彼が、自室にこもり個展に向けて一人きり絵を描き続けている「私」の部屋を、夕食を持って毎夜訪れるようになった日々。
 完璧な人間を演じる見た目からは分からないNの弱さ。子供のように笑う一人の青年としてのNの無防備さ。結婚が決まっている年上の恋人には見せない彼のそんな一面を友人として受け止めながら、真意の見えぬ彼の来訪を制作の邪魔だと感じていたはずの私はいつしか、Nと過ごす時間が特別なものになっていることに気付く。
絵を描くことを軸に人生を送る「私」と、社会人として客観的な価値観を自分に律するN。違う世界で別のものを見て生きる他人であるはずなのに、誰よりも身近に自然に笑いあえるということの尊さ。近いうちに失われる特別な時間と、叶わないのが分かっている恋を互いに諦めるという、甘くつらい悲しみと祈り。


【抜粋】
「僕を羨んでくれる人が居るとすれば、それは僕のことを何一つ知らない人だと思う」
 先ほど、眠り込んでしまう前にNの言った言葉。嘘と虚栄で塗り固められているとNが言うN自身の虚像は、ピンナップにされた昔の映画のスターの笑顔のように隙がなく整ったもので、Nは優秀であるが故にその虚像を虚像と誰にも見抜かせて居ないのだ。

 Nはどんな夢を見るのだろう、と毛布をかけながら無防備に眠るNの整った寝顔を見下ろして思う。無防備さを許さない虚像の仮面をつけたまま暮らすNは唯一仮面を外す眠りの中で、どんな景色を見るのだろう。内面に芸術への熱を静かに秘めながら、その熱はNをいつか内面から焦がし始めるのかもしれない。私は絵を描くことで、熱を外へ逃がすことができるけれど、Nは熱を逃がすすべを持たないのだ。Nの中に煮詰められてゆく熱をもった景色はどのようなものだろう。煮詰める間もなく逃がしてしまう私の中にあるものよりも濃密で美しい景色をNは胸の中に秘めている。私の中には存在しない人生の時間で煮詰められた濃さの景色を、描くことができたら。私はいつかNの見る夢の景色を絵に描いてみたい、と思った。


5月5日第18回文学フリマ、宜しくお願いします。【A-15】でお待ちしてますヽ(´▽`)/
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ご無沙汰様です。5月5日第18回文学フリマの開催が迫ってきました。
それについてお知らせと、直前なので、ちょっと案内を。

詳細はこんな感じなのですが、
開催日 2014年5月5日(月祝)
開催時間 11:00~17:00
会場 東京流通センター 第二展示場
アクセス 東京モノレール「流通センター駅」徒歩1分
http://bunfree.net/?18th_bun

今回も私のブースは一階Eホール入って右の壁際です。

【A-15】犬尾春陽
です。
新刊は、★『スノビズム』(A5、500円)です。
宜しくお願いします!!詳細はまた改めて!!
既刊は★『マズロウマンション』(A5、1000円)持ってくよ!!
前回買い逃した人どうぞ!!正直好評です!!

お隣はお馴染み
【A-16】花森ゆきめちゃん
です。



今回、ちょいちょいと他ブース主催の冊子に参加させて頂いているので、そちらもお知らせ。

★『6×9=53+1(ロックはゴミの一つ上)』90年代ロックについてのアンソロジー
【エ-57】C-ROCK WORK の鈴木さん主催による冊子にお声掛け頂き、寄稿しました。
私の知る90年代のロックや音楽を取り巻く記憶について、余裕のあるエッセイを書こうとしたら
30枚を超すガチ過ぎる懺悔告白文になってしまいました。面白いと思います。おすすめ。
個人的にとても恥ずかしいレベルのガチさです。恰好悪い思春期のこととかいっぱい書きました。
発行部数があまり多くないそうなので、今回買いに来ないと読めないかもです。
私のブースでも少部数お預かりする予定。

★『文学フリマ非公式ガイドブック』
【B-01】文学フリマ非公式ガイドブック 主催掲題の冊子に、推薦・評定として参加しました。
個人的な趣味で、好きな一冊をぶち上げてみましたので、文学フリマをご訪問くださる向きは
「何を、どういう視点で選んだのか」をご確認いただけると嬉しいです。
この冊子は名前の通り非公式のもので
それゆえ一参加者が義理抜きで選んだお薦めの一冊をガチでお薦めしている冊子ですので
広すぎる会場の中で、漠然と良い本との出会いを求めている人には良い参考になる一冊かと。
こちらも少数ですが、私のブースでも預からせていただく予定です。



あと。ブース番号も出そろったところで、私が個人的に楽しみにしているブースをいくつかご紹介。
せっかく足を運んでもらうからには、ということで。

【A-09】近江舞子 http://d.hatena.ne.jp/oumi_maico/
太宰治と嶽本野ばらと黒夢が好きだという氏が書く作品には、凛とした美学という筋が通っているのを感じます。ファンです。

【A-12】詩架 http://xsiicax.jugem.jp/
Twitterでも仲良くしてくれている、容ちゃんと水無瀬ちゃんの二人ユニット。
重みと湿度のある文体が美しい。二人の文はそれぞれに良い匂いがする気がします。

【A-16】花森ゆきめ http://members3.jcom.home.ne.jp/kissxxxx/
お馴染みゆきめちゃん。今回はZineを作ったそうです。溜め息のようなささやかさで紡がれる言葉の結晶の美しさに、息を飲んでください。

【A-29】竹藪の会
前回、予期せず再会した早稲田時代の級友たち。当時は自主映画の人たちでした。
今回も会えることを楽しみにしています。

【B-02】文学結社猫 http://ameblo.jp/rehabilog/
90年代ロックアンソロにも寄稿している文学フリマロック班山本清風さんのブース。

【B-14】少年憧憬社 http://gold-dust-digging.blogspot.jp/
90年代ロックアンソロにも寄稿している文学フリマロック班の栗山さんのブース。

【B-20】西瓜鯨油社 http://suikageiju.exblog.jp/
一般的に「変態」という呼称を「それほどでもないでしょ」と否定しがちな私が
内心で、「この人は変態」と崇めている(褒めてます)牟礼鯨さんのブース。

【D-01・02】CRUNCH MAGAZINE https://i.crunchers.jp/
開始からわずかの期間で文学フリマ内も席巻している「読み手と書き手を繋ぐ」SNS。
文藝賞作家の今村友紀さんが主謀。
私がなぜ未参加なのかというとタイミングを逃したというだけです。需要あれば喜んで。

【E-01・02】西岡兄妹 http://www.ztv.ne.jp/bro-sis/
西岡さんです。お元気かな。お元気だといいな。

【E-18】ワセダミステリクラブ http://wmc-mw.sakura.ne.jp/
ミステリ界私学の雄ワセミスです。毎回気にしています。でも私はOGではないのですが。

【ウ-05】早稲田詩人会 http://wshijin.blog.fc2.com/
こちらも毎回気にしています。こちらは一応OGです。

【ウ-55】tamaxのパラパラ漫画 http://tamax.hiho.jp/
私は彼女の十年以上のファンです。ブログもパラパラ漫画作品も最高です。クールで。大好き。

【エ-21】@RayShibusawa http://rayshibusawa.her.jp/
渋澤怜ちゃん。先日彼女にSMバーに連行されて鞭持ってフェティッシュ写真撮ってきました。
彼女ほど、優秀で頭が良くて美しい半面で、体当たりで赤裸々な女性を私は知りません。

紹介しきれなかった身近な方たち、ごめんなさい。
TLに日々流れてくる情報、逐一気にしています。今回もいろんな方にお会いできますように!

文学フリマ当日っていつもバタバタしてしまって、ご挨拶に伺えなかったりブースに居なかったり
不義理をしてしまいがちで、本当にごめんなさい。
お友達各位は、遠慮なく呼び出してください。近くに居るか煙草を吸ってると思います。
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by pinngercyee | 2014-04-30 01:50 | お知らせ
取り急ぎ、お知らせまで。

第18回文学フリマ、出ます!
開催日 2014年5月5日(月祝)
開催時間 11:00~17:00
会場 東京流通センター 第二展示場
アクセス 東京モノレール「流通センター駅」徒歩1分
※詳細は会場アクセスをご覧下さい

一般来場 一般の方は入場無料です!
主催 文学フリマ事務局


ゴールデンウィークの中日ですが、遊びに来ていただけると嬉しいです。
何やるかも新刊も未定ですが!
在庫切れのやつ再版したり、新しく冊子にしたり、何かやります。
この日は花森ゆきめ嬢と今回こそお隣同士!
宜しくお願いします♥
入場無料なので、遊びに来るだけでも歓迎するよ!
いぬちゃんとハイタッチしに来てください。

この日に発売の面白い企画にも声を掛けていただいているので、そちらもお楽しみに。
いい仕事します。水面下でやっています。うふふ。



近況としては、家の近くの河津桜が満開になって、春の夜の甘い匂いがしていて
この季節に似合う音楽ってなんだろうと考えて、クラシックだとかシューゲイザあたりを聴いています。

ベタだけど今日はこれ。今日みたいな春先の薄暗い雨降りの休日に相応しいと思うの。

春の匂いは涅槃の香り、って言うにはまだ時期が早い。
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by pinngercyee | 2014-03-01 15:24 | お知らせ
小説冊子の紹介ページがないわ、と思ったので、いまさらですが作ります。
以下、現在中野ブロードウェイ三階タコシェさんで全てお取り扱いいただいています。
店舗で見当たらない場合は、お店の人に聞いてみて下さい。本棚には見本しかないです。
タコシェサイト上からメールで問い合わせて頂けたら、通販も可能です。



『月夜』A5、40頁、400円、2012年5月発行、残部僅少
浪人の後、念願の美大に合格した『僕』は、父の友人『先生』の独居する家で暮らすことになる。
「僕が、絵を描きたいと思ったのは、先生の画集『月夜』を父の書斎に見つけたからなんです」
子供の頃から憧れてきた青い月夜を描く画家であった先生は筆を折り、自らの作品についても語ろうとしなかった。先生との穏やかな同居生活の中で、僕は『美しいもの』とは何かについて考える。月の高いある夜に、先生が語った本当のこと。
絵を描くこと。形を造ること。証を残すこと。物を造るということに対して、真剣な方に。


『領域』A5、48頁、400円、2012年5月発行、残部僅少
鎌倉の山間に古民家を買って暮らす人嫌いの『僕』の元へ、親戚の叔母が見慣れぬ少女を連れて訪れた。
「何を言ったって一緒よ。どうせ、口がきけないんだから」
赤い唇で下卑た笑いを浮かべる叔母に対する反感で、少女を引き取ると口走った僕は、口のきけぬ娘のような歳の少女と一緒に暮らすことになる。少女との声のない暮らしの中で、人に期待されることなんて思ってもいなかった暖かく確かなものを思い出し、手繰り寄せるようになる。
静けさや、季節の匂い、空気の色や、軋む音。美しいものを読みたい方に是非。
文学フリマ非公式ガイドブック第三版にてご紹介いただきました!ありがとうございます!


『ワルツ』A5、44頁、400円、2012年11月発行、残部僅少
脚本を担当した同名の映画作品を小説化。
雪に閉ざされた廃校の中に住む踊り子『紅』と、失意の中でそこに辿り着いた『僕』の一冬。
全てを失って白に閉ざされた静けさの中に滲む、確かなもの。
日常ではない日常を、白に閉ざされて時間の動かない場所で、僕と紅は眠るように暮らす。
いつか春が来るんだろうか。雪が解けることなんて、夢にも見ない永遠の冬の景色の中で
この季節が終わることを、僕はいつしか怯え始めていたのかもしれない。
(映画版『ワルツ』の映像を用いたPVをYouTubeにてご覧頂けます。
http://www.youtube.com/watch?v=0BbdqtGh86I


『乙女椿の咲く季節』A5、136頁、600円、2012年11月発行、残部僅少
「私はただ、今までみたいに穏やかに普通に、暮らしていたいだけなの」
大学卒業を間際に控えた『私』は、卒業後の生活を失う不安と直面して
大学生という肩書を失うということを、初めて恐ろしいことだと感じた。
私が『私』であることを許されていたいと思うのは、それほど特別で傲慢なことなのかとか。
そんなこと、分かる訳がない。できることは頑張るけれど、できないことはできない。
渦中に居ないと見えないこと。渦中に居ると気付けないこと。
無防備な姿で、世界に放り出される瞬間に感じたことを忘れたくない人に。


『犬尾春陽 窓辺作品集 一、身体』
『犬尾春陽 窓辺作品集 二、死』
『犬尾春陽 窓辺作品集 三、幻』A5、各60頁程度、各500円(税抜)、2013年4月14日発行

WEB文芸誌窓辺に掲載した作品を、同誌卒業に伴い、テーマごとの冊子にいたしました。
『一、身体』は、窓辺掲載作の中から『ババロア』『純潔』『鋭角』『手』『足』『繭』を収録。
『二、死』は、窓辺掲載作の中から『神様』『リンデン』『K貝類館』を収録。
『三、幻』は、窓辺掲載作の中から『イメージ』『Mさんの話』『夜に棲む者たち』を収録。
比較的硬質な初期作品から、柔らかで読みやすい最近の作品までを含む、犬尾代表作品集とも言える冊子です。


『マズロウマンション』A5、116頁、1000円、2013年11月4日発行
『欲望まみれマズロウマンション』と呼ばれる一人の男が築いた『この世の楽園』で
紡がれていく愛と欲と夢と憧れと軽蔑と絶望の日々。
彼の企み、少女の野望、ウサギの嘆きと、渦中で目撃者となってしまった私、ウェンディ。
黒いベールに深く隠された顔を決して見せない管理人リリーの抱く過去。
沈黙の中、それぞれの思惑を闇に包んで見守るこの建物に隠された本当の姿とは。
「ここで暮らすためには幾つかの決まりを守って貰わなくちゃいけないのだけど
 ――できるかしら。ウェンディ?」
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随時更新していきます。
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