お知らせするのを忘れていました。
街はぴ記事をひとつ書きました。

まっすぐに立つやりかたを思い出せる場所 『あんず村』

友人ショコラの話です。
楽しんでいただけるといいな。
写真こちらに貼っておきます。
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「二人でこんなに食ったの」というのは禁句です。
(とてもお腹いっぱいになりました。)
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by pinngercyee | 2014-06-25 14:24 | 東京
お知らせしそびれです。
先日行ったブックカフェ槐多の記事を書きました。

ふと立ち止まることを許してくれる場所 『ブックカフェ槐多』

画像はっときます。
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このビルの上の小劇場やギャラリーも、「小さいながら良い場所なので」とのことだったので
お芝居や展示を考えてる人は行ってみたらいいと思います。
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by pinngercyee | 2014-02-01 12:57 | お知らせ
街はぴ記事を書いたのでお知らせ。
先日、つやこと訪れた渋谷南口駅向かいのConceal Cafeのランチが素晴らしかったのです。

渋谷駅の喧騒頭上の空を眺めるランチ 『Conceal Cafe SAKURAGAOKA』

画像がうまく貼れなかったぶん、こちらに貼ります。
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渋谷駅近くで時間が出来た方、ランチをゆっくり食べようと思った方にぜひ♡
良かったら5はぴ入れといてください♡
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by pinngercyee | 2013-11-03 23:27 | お知らせ
昨日書いた記事が反映されたので、お知らせします。

乙女のための密やかな小部屋 喫茶『バブーシュカ』

こちらも写真が貼れなかった分、こちらでご紹介を。

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惹かれた方、ぜひとも訪れてみて下さい♡
素敵な場所です。
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by pinngercyee | 2013-11-03 21:50 | お知らせ
今日が、余りに綺麗な、青く高い空の下で柔らかく金木犀の香る秋の日で、居ても立ってもいられなく
衝動的に散歩に出かけました。
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行先は、なんとなくで根津・千駄木。
イヤホンは、秋になって思い出す小沢健二です。
歯車君がタイミングよくtwitterで「小沢健二のラブリーを爆音で聴いてる」と言っていたことも
理由の一つかもしれません。
こんな美しく晴れた秋の日に、生きていることを思い出すような実感するにうってつけの日に
聴くべき音楽は、愛と予感に満ちた小沢健二は相応しいように思えました。

ラブリー

「Life is a show time すぐにわかるのさ 君と僕とは恋に落ちなくちゃ 夜が深く長い時を越え」
この歌は、聴くタイミングをすごく選ぶ一曲だと思うのですが、今日の明るい秋の日の下
知っているようで知らない街を、明るい未来への予感を胸に、好奇心の導くままにほっつき歩く午後、
とても楽しく相応しくそぐうものでした。
この歌って、具体的な恋愛の歌と言うよりも『生きている中で予感する未来への恋心』みたいなものを
歌ってるんじゃないかしらと思います。
「Lovely Lovely Way Can't you see the way it's a」
ここの後半が近年のコンサートでは、『完璧な画に似た』と歌詞が改められています。
運命的なものに導かれて、明るく美しい人生の予感を信じる時の歌だと思います。

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住宅街の一角で、音もなく色付いていく洋酒山牛蒡。

大人になれば


ある光

「この線路を降りたら全ての時間が魔法みたいに見えるか 今そんなことばかり考えてる 慰めてしまわずに」
頭が良くてセンスのいい、でも一人でしかない痩せっぽちの青年が、真摯に人生を思う姿を
誠実に歌という形にしたのがこの一曲なんじゃないかという気がしました。

地下鉄を千駄木で降りて、知らない道を気の向くままに歩いていくと、東京大学に突き当たりました。
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柵越しに覗き込んでみた東京大学構内のアカデミックな空気に、ミーハーな気持ちでときめいて
門が開いていたので、ふらっと潜入してみました。
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母校ではない大学に潜り込むのは、そわそわしますが楽しくてとても好きです。
大学それぞれの構内を歩いた時に感じる空気や雰囲気みたいなものが
その学校の持つ空気なんだなあと感じたりとか。

指さえも

小沢健二の曲の中で、というよりも、世の中の歌で、最も甘い歌なんじゃないかと思う一曲。

おやすみなさい、子猫ちゃん!

すいません、こっちのほうが甘かったです。最高潮ロマンチック。
「ディズニー映画のエンディングみたいな 甘いコンチェルトを奏でて静かに降り続ける お天気雨」
っていうフレーズが、どうしてこれほどまで甘く響くのか、全く分かりませんが、なんだか泣けてきました。
「夏の嵐にも、冬の寒い夜も、そっと灯りを消して眠ろう またすぐに朝がきっと来るからね」

夢が夢なら

この歌、すごい好きなのですが、予想外にすっごい楽しそうなPVで驚きました。



軽い気持ちで潜入した東京大学の中が予想以上に広く、私は迷って歩き回った挙句
やっと出口に辿り着いたと思ったら、そこは上野公園の池の前でした。
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根津のノマドでフレンチトーストを頂こうという算段が崩れ、とは言ったものの
根津まで戻るのも嫌で湯島まで歩き、そこから千代田線に乗って渋谷方面へ。

ブルーの構図のブルース

これは、個人的には船の中で聴いた記憶と重なるのですが、一人で居ることが怖くなくなった曲でもあります。

渋谷のパルコ3の4階にあるONLY FREE PAPERで、すみれちゃんの作る冊子『おふざけ人形』を入手して
今度は原宿まで歩きます。
『マズロウマンション』執筆時に協力いただいた仙境さんに献本して、焙煎したばかりの豆を分けて頂き帰宅。
「この小説は良くできてるけど、やっぱり原作の力が凄いよ。原案がとにかく秀逸」との言葉を頂き
「そうだよね、私もそう思う。じゃなきゃ、人の原作のものわざわざ書こうと思わないもの」と応えました。

何気に、めちゃくちゃ歩いたような気がします。足が重いもの。
今日の日記はそんな感じです。
気が済んだので、足に湿布を貼って眠ります。
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by pinngercyee | 2013-10-14 02:49 | 日々
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マオさん、こと大橋学さんと知り合ったのは、画家のさらさちゃんが切っ掛けの人の縁でした。
もともとジブリが好きなので、アニメーターの人は凄いなあと思うことはあれど
身近でお話しする機会もなかったのですが、マオさんと知り合ったことでアニメーターの方たちの
職人気質と絵に対する意識のようなものを知って、改めてアニメーションの偉大さに気付けた気がします。

マオさん、こと大橋学さんは15歳からアニメーターの仕事を始め、64歳になる現在まで
アニメの世界の最前線で絵を描き続けてきたベテランアニメーターの方です。
7月に阿佐ヶ谷の喫茶店で催された展示(これも伺っていて、素晴らしかったです)の時には
アニメーターの側面よりも、絵とともに生きた人生というものが示されているように感じましたが
今回のこのギャラリーゴーシュでの展示では、アニメーターとしてプロフェッショナルな仕事をする
側面が追ってあり、展示されているそれぞれの作品一枚一枚に、息を飲みました。
(以下、009も含めて画像掲載の許可を頂いています。マオさん有難うございます!)

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009かっこいい。
同席したアニメーターの方が「何十年ぶりにさらっと描いたのに、これ以上ない本物」と
言っていたのが印象に強いです。

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火の鳥。さらさらと書かれた筆致が全て残る一枚、すごい。そしてかわいい。

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ボビーに首ったけ。正直これが一番すげええと鳥肌立ちました。
まんま吉田秋生の絵です。すごい。ボビー。本物過ぎる。。

そして、YOUTUBEにあったのが、格好良すぎるので貼っておきます。
バイク乗ったことないけど、こんなに風を切って風景が流れてって、息が止まる思いです。
見てるだけで引っ張り込まれる映像って、これがアニメーションの力なんだなとか。
スタッフロールの中にも、アニメーションディレクターとして大橋さんの名前がありました。

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スペースコブラ。格好いいいい。。。

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ポポロクロイス物語。龍……!(絶句)

すごいでしょう。すごいんです。現物を前にすると、更に凄いんです。
絵が好きな方、絵の力を前にしたい方、アニメーションの力を信じる方は
このマオさんの展示、行って損はないと思います。

アニメーター大橋学/さ魔よい50周年記念原画展
2013年9月6日(金)~2013年9月27日(金)
13時開廊~19時閉廊 会期中無休 入場無料
ギャラリィ・ゴーシュ 電話03-3398-3449
167-0051 杉並区荻窪5-10-22美好屋ビル2F
JR中央線総武線、丸ノ内線「荻窪」駅下車、南口徒歩5分
企画・主催 日本アニメーション文化財団 協力:アニドウ


昨日は、招待客のみでのトークイベントが催されていて、アニメ監督の小林治さんの司会の元で
マオさんのアニメーターとしてのお話がされたそうなのですが、私はそれには間に合わず。。
撮影されて、その内容は後日、アトリエクラウドの新しいブログ『大橋学のアニメーション・ノート』
公開されるそうなのでそれを楽しみに待とうと思います。聴きたかった!!



追記

昨日は、前回同席して知り合った小林さんと浜崎さんとも再会できて、とても嬉しかったです。
小林さんはツイッター上でいくつか作品を教えて下さったのですが、それもひとつひとつすごいの。

パラキスEDの、本編から連想できないくらいのお洒落でキッチュでポップな演出やばい。

小林さんは拙作『ワルツ』の映画映像を見て
「僕だったら、あれは引かずに撮る」とおっしゃってくれました。
ダンスの力を示すには近くで主観で撮った方がいい、って目が覚めるみたいな指摘。

浜崎さんは、先日お渡しした拙作冊子『窓辺作品集 二、死』を読んで
「面白かったです。楽しめました」と言ってくださって頭が下がる思いでした。有難うございます!!

(嬉しかったので、ちょっと自慢しちゃってすいません。えへ)
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by pinngercyee | 2013-09-08 14:21 | 日々
ご無沙汰しておりますー。街はぴ記事を3つ書いたので、お知らせしますー。
あちらに写真がやっぱり貼れないので、こちらに貼ります。



新宿のはずれにある不思議の国アルル。

記憶の中の幻の国 『カフェ アルル』

これ、もう記事っていうか、読み物ですね。個人的なこと書いちゃって恐縮です。
もはやエセイ。読み物としてお楽しみいただけると嬉しいです。
アルル、良いお店です。
新宿駅からは少し歩きますが、新宿でぽっかり2時間とか空いたら訪ねてみて下さい♡

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畳の上の座卓、気安く穏やかな時間の小料理屋『ふるさと』

ふるさと、良い店です。思い出したら寄りたくなる。
何食べても美味しいし、すごく楽に寛いでお酒が飲めるいいお店。しかもなんか安い。

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夏の飲物テカテと熱の国の気配 『Tepito』

猫魔音マスターに連れてってもらったテピートです。
テカテに感動しました。なんて夏の飲み物!!
ご飯もいちいち美味しかったです。

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写真が、酔っ払いが撮ったものというのが如実に表れていてすいません。
写真て怖いな。。

例によって、気に入って頂けたら、各記事に5はぴお願いします(^v^)
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by pinngercyee | 2013-05-25 11:08 | お知らせ
街はぴ記事を書いたのでお知らせです。
今回はどちらも三鷹台。写真の掲載はない反面、どちらもエセイ色の強い記事です。

日常の中の非日常を眺める露天湯 三鷹台『神明湯』

露天湯のある銭湯『神明湯』。
近くには緑が鬱蒼と茂る玉川上水の疎水があります。

桜花に沈む深夜まで店を開けるサンドイッチ店 サンドーレ

キンシオタニさんに教えて貰った深夜まで店を開けるサンドイッチハウス『サンドーレ』。
早朝から深夜一時までやっているので、ふと思い立った時に、買いに行くことができました。
その心強さ。でも日曜と祝日はお休みです。

これからの桜が咲く時期に井の頭公園を訪れる方に耳打ちする気持ちで上げた二本です。
お楽しみいただけると幸いです。

(気に入って頂けたら5はぴ入れておいて貰えるとうれしいです♡)
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by pinngercyee | 2013-03-13 18:31 | お知らせ
友人の画家、榎倉冴香ちゃんの個展に行ってきました。
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会場は、清澄白河駅から、清澄庭園・清澄公園を通り過ぎた向こう側、SPROUT curationにて。

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二月の土曜日の昼下がり、清澄公園は美しい場所でした。

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この「倉庫のような」ではなく、「本物の倉庫の」建物の入り口を、看板を頼りにくぐって
歩を進めると、倉庫ようのエレベータの前に出ます。

6階に進むと、そこは倉庫建物の中であるはずなのに
白壁のギャラリーの並ぶその階を見回しただけでは
きっと倉庫の中であるという事実すら忘れてしまうように思われました。

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正直に告白してしまうと、私は現代美術と言われるものに、相当の懐疑心を抱いています。
奇を衒い、言葉によって分解されることを拒むあまり、言葉や分析から逃げるための手段が
分析を拒む奇抜さとしての分野になったのではないかと感じているし
少なくとも、共感は抱いていません。

でも、彼女の作品は、素直に見ることが出来るのです。
淡い色で柔らかくなぞられる彼女の筆致には、悪意も懐疑心も立ち入る隙間もないほどに
彼女の抱くものを誠実に写し取っていることが感じられるからかもしれません。

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彼女が何を思い、どういったものを描こうとしているのかということを
私は、作品から正確に把握できているとは言えないと思います。
ただ、そこに表出される色合いの淡さ、輪郭の儚さや、
暗喩的に用いられる物質の言葉のない問いかけは、その作品の前に立つ私自身の
倫理観や常識といった無意識の物差しを、自覚させられる性質のものであるように感じるのです。

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鏡面に書かれた模様の前に立ち、その模様を透かした向こう側に映る自分の姿を見ようとして
視界に白く紗がかかったように感じられたこと。
インビテーションの紹介文にあった『弱視』というモチーフを再現するための装置としての鏡、
なのかしらと、私がその視界を覗き込んでいると、傍らに立った冴香ちゃんに

「それね、鏡に絵を描いているのに、みんな、作品じゃなく自分の顔を見ようとするの。」

と声をかけられました。



会場を出て、近くにあったカフェ『ポートマンズカフェ』に立ち寄った後も、私はしばらく
彼女のその言葉について考え続けていたように思います。

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素材を選び、筆を持ち、作品を作る彼女の、作為と、無意識と、誠実さのこと。
作品の前に立ち、それを誠実に、はたまた作為を包括しようと挑むような気持ちで眺める側の
はたまた作品の内包する意図を汲むことに情熱を傾けようとしがちな受け身側の
その意図の応戦は、彼女の言葉一つで、総て丸めて放り投げられたように感じます。

作品を見ること。
それに含まれる意図を信頼すること。試すこと。試されること。

現代美術というものに対して、懐疑的すぎた姿勢を、窘められてしまったのが
冴香ちゃんの作品であって良かったと、私は感じていました。



ポートマンズカフェは、アメリカの匂いのする古い道具が多く飾られた居心地の良い場所でした。
カルボナーラは、生クリームとベーコンとチーズでシンプルに丁寧に作られた味がして
アイスクリームを添えられたダークチェリーのパイは、いつかツインピークスの中で
クーパー氏が幸せそうに頬張っていたそれを思わせる一品でした。



冴香ちゃん、こと榎倉冴香の作品展は、同会場で3月2日、来週の土曜日まで。
東京駅前丸ビルのアッシュペー・フランスにて、同期日にて
「あなたに会わなくなってから Since we last met」展を開催しているそうです。
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by pinngercyee | 2013-02-25 01:09 | 日々
青葉市子ちゃんの演奏会の後、会場となった自由学園明日館の帰り道、久しぶりに立ち寄った
『カフェ アコリット』が、やはり素晴らしい場所だったので、ご紹介します。

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日曜の夜、先客は居ませんでした。
数年ぶりに訪れたアコリットの店内には、穏やかにフランス語の歌が流れ続けていました。

私が前回ここを訪れたのは、もう何年前になるでしょう。
最後に訪れたのは、私がまだ大学に通っている時で、夕方にある授業の前に
友人の通っている学習院へ遊びに来た時のことだったと思います。
今はもう単語を聴きとることすら難しくなってしまったフランス語の歌を聴いたせいか
当時、大学に通う毎日に何の疑問も不安も抱かず日々を過ごし、フランス語を学ぶ傍らで
フランス語の先生にフランスの映画や音楽について、教えてもらっていたようなことを
ふと、思い出しました。
「シャンソンが好きだったら、シャルルトレネを聴いてみて」
そう教えてくれた、短髪の女性の先生は、何という名前だったかをぼんやりと考えていると
すら、とした男性の給仕の方がテーブルにメニューとお水を運んできてくれました。

メニューの中、ケーキセットを指さし、「ケーキの種類は?」と問うと
給仕の男性は階段下を示し「あちらのショーケースに」と。
促されるままに席を立ち、ショーケースの中を覗いてみると
果物やクリームを纏う、とりどりの種類のケーキが備えられていました。
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(何かを思い出しそう)
そんな予感を胸中に抑えながら、ひとつひとつ注意深く覗き込んだ後で
下段に置かれた赤い花びらをドレスのように纏うシフォンケーキに目が留まりつつ
私は輪切りのいちじくの乗せられたタルトを選びました。
「かしこまりました」
給仕の方に小さく会釈をして、私は席に戻り、先ほどの予感の正体を突き止めようと
ぼんやりと思いに沈みました。

「お待たせいたしました」
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珈琲とケーキが運ばれ、静かにテーブルに置かれます。
各テーブルには珈琲のために二種類の砂糖が備えられていることに、その時初めて気が付きました。

グラニュー糖を選び、二杯。珈琲を注意深くスプーンでかきまぜて一口頂くと
重すぎず、口当たりのいい苦みが穏やかに体内の雑念を落ち着かせてくれているように感じます。
懐かしい味、と感じたのかもしれません。
その時私は、数年前の記憶を辿る自分の中に、一つ腑に落ちる感覚があったことを憶えています。
フォークを取って、できるだけ静かに、重そうな白いクリームを纏ういちじくのタルトを一口分切り
口に運ぶと、頭の中で小さく火花が散るほどに
(今、自分で書いてて「わざとらしくて恥ずかしい」と思ってしまいましたが
 他の言葉に言い換えられそうにないので、そのまま書いてしまうことにします)
本当に、ちょっと言葉を失うくらい美味しかったのです。

「あ、私、ここで、こうやって、ケーキを食べて、今みたいに驚いたことがある」
ケーキを食べる機会は多いものの、ケーキという食べ物に、それほど感動したことは
指を折って数える程度にしか覚えがありません。
例えば、『こけしやのサバラン』。例えば、『ヴァチュールのタルトタタン』。
例えば、『パパジョンズのチーズケーキ』。
例えば、……他に挙げるべきものがすぐに思いつかないくらいの、驚きを伴う、ケーキ。
どこで食べてみても「普通に美味しい」のが当たり前の食べ物であるからこそ
「驚くくらいに特別に美味しい」ケーキというものには、巡り合いにくいのではないかと思います。

ここを訪れていた当時の私は、このお店のことを
「目白に来たら、絶対寄ることにしている」という位置づけにしていた理由は
忘れっぽい自分に、「目白に来たのなら、アコリットのケーキを必ず頂くこと」を、
備忘録的に課していたのかも知れないなと思いました。



少なくとも、前回ここを訪れたのは5年以上は前になると思います。
当時の自分の見ていたものと、現在を生きている当時から5年後の私が
こんなふうに思考を重ねることができたのは、アコリットが何も変わらない形で
当時の記憶のまま、目白駅の傍らに存在していてくれたからだと思います。

階段を下りた地下にある穏やかでシックな空間に、一時の憩いに相応しい珈琲と
驚くほどに特別に美味しいケーキを備えて、密やかにアコリットがこれからもこの場所を
守り続けて行ってくれることを、私は祈ろうと思います。

そして、一つ、改めようと思いました。
この場所を訪れるのは、「目白に来る機会があった時」ではなくて
「特別に美味しいケーキを頂きたい時」には足を運ぼうと思ったこと。
ここのケーキを頂けば、多少の『嫌なこと』や『憂鬱さ』など
一瞬で掻き消えてしまうと思うのです。


カフェ アコリット
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