色濃く澄んだ青空から、白い光が強く注ぐ京都の朝に、私は旅行鞄を持ったまま再び歩き出しました。
――千本今出川からなら、201番のバスで百万遍に行ける。
十年ほど昔に住んでいた時の記憶と知識で、私は京都の街の中を迷わずに歩けることを
今になって役立てていることを感じます。

次の目的地は決まっていました。百万遍、今出川と東大路の交わる十字路はそう呼ばれ
ただの交差点の地名と言うよりも、京都大学の存在する場所として、知られている場所になります。
鴨川に沿って地下を走る京阪電車の終点駅、出町柳から少し奥に入った場所。
そのあたりは、私が京都で初めて部屋を借りて、二年間を過ごした地域でもありました。

土地勘は全くない状態で、どうして通っていた外大からバスで40分もかかるような左京区に
部屋を借りようと思ったのかと言うと、ただ単に、「仲良くない同級生に遊びに来られたくなかった」から
という理由だったのですが、そんな理由でも、私は京都の中でも、出町柳に住むことができたことは
とても幸運だったと今になって思います。今から京都に引っ越して、部屋を探すとしたら
私は再びまた左京区に住みたがると思います。

京大の向かいにある古いパン屋が併設された喫茶店『進々堂』は、立派なブーランジェリーとして
チェーン展開をしている『進々堂』とは別の存在で。私は出町柳に住んでいる時に
少しの背伸びする気持ちを胸に、休日の朝ごはんを自転車に乗って食べに来ていた場所でした。
時折言われる「京都はパリに似ている」という言葉で、アカデミックな気難しさのある静謐さ、のような
そんな空気を持っているのは『進々堂』が最もたる場所なのかもしれないなんてことを思います。
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有名なお店なので、観光客も多いのだろう、と覚悟をして久しぶりに見る進々堂の古い扉に手を掛けると
「全席禁煙」「撮影禁止」という紙が掲げられていることに気付きました。

お客を逃がすこんな文言を店の前に掲げてしまうというところが京都らしさかもしれないと思い
朝ごはんの後に煙草を喫えないことと、せっかく訪れた場所を写真付きで紹介できないことへ少しの
落胆を覚えながら、私は「この緊張感のある張りつめた空気を、私は訪れたかったんだ」と
帰って嬉しいような、懐かしいような気持ちになったことを書いておこうと思います。

京都を訪れる度に私が必ず頂く「美しい朝ごはん」はイノダコーヒの『京の朝食』ですが
ここ、京大北の進々堂で頂く朝ごはんも、格別に清楚で美しい食事だと思っています。
パン屋だということに加え、カレーもあるためメニューに幅はあるのですが
私が頼むのは『プチデジュネ』という名前のセットです。
どうしてプチデジュネに憧れのような執着を覚えるのか、理由は思い出せないのですが
雑誌か何かで「憧れの美しい朝ごはん」として紹介されていたものを読んだような気もします。
付された言葉を裏切らない慎ましく清楚な美しい食事、そしてそれを頂く場所としての重厚で清楚な緊張感。
そういったものに、私は恋をしたのだったかもしれません。

――京都に住んでいた頃は、本当に自分に自信がなくて劣等感が強かったから、すぐに何かに憧れて、それに似合う自分でなければならないと、強く自分を戒めて雁字搦めにしてしまっていたことを不意に思い出します。

それは苦しい時代でした。京都には私を背伸びさせた場所が多く存在し、私は苦しくても心から「こうあるべき」というものと向かい合うことのできた禁欲的な時代だったとも思います。それは京都という土地の持つ揺らがぬ美意識や文化が、私を律してくれたということなのかもしれないと今になって思います。

5月の朝の、幾分ひんやりとした空気が静かに沈殿する店内は、私の記憶の通りの場所でした。
店内に6つほどある黒田辰秋の作という十数人が腰掛けられる大きさのテーブルには
視線を交わさない場所に座った来客が数人、それぞれが本を読んだりして朝の時間を過ごしています。

木造校舎の図書室のような店内中央に、一段高くなっているカウンターはタイル貼りで
飾り気のない二人の女性が楚々とした様子で働いていました。

「プチデジュネを」
「コーヒーにミルクを入れても」
「はい、大丈夫です」
小さく会釈をして、カウンターへ戻る女性の背中をぼんやりと視線で追いながら
この会話をすることも、久しぶりであることをぼんやりと思いました。
京都の珈琲は、濃く、重く、そして店によってはミルク入りであること。
私が珈琲というものの味を覚えたのは、働いていた今はもうない名曲喫茶みゅーずの
ずっしりと重く、砂糖を加えるとねっとりという形容すら似合う濃さの珈琲でしたが
お客として頂く一杯として、あの頃に飲んでいた珈琲は、例えばフランソアの
例えばイノダの、例えばスマートの、ミルク入りの珈琲でした。
――そういえば、ここもミルクの入った珈琲を出す京都の喫茶店なのだった。
そんな記憶の中に辿りきれていなかった、けれど、とても良く知っている香りの
ミルクの油分を少し含んだ珈琲に、私は、遠い日の記憶を見たような気がしました。

間もなく手元に届いた木製の盆に乗った朝食は、イングリッシュマフィンと珈琲
それにガラスの器に入った野菜添えのあっさりとしたポテトサラダです。
まだ温かいマフィンを両手に持って、指先にざらつく粉をこぼさぬよう注意を払って一口齧ると
塗られたばかりの溶けたバターと、ぎっしりとした密度でマフィンに閉じ込められた小麦の香ばしさが
鼻の奥をくすぐるのを感じます。
私がまだ、少女と呼ばれても相違なかった頃に、清楚さに憧れた慎ましく美しい朝ごはん。
この場所に、このお店が続いて行く限り、私は少女の頃の片思いに再会することができるのだと
そんなことを考えたように思います。
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by pinngercyee | 2014-05-23 05:49 | 京都
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朝5時半に京都駅八条口に到着。朝日の中、バスから降りて朦朧とするのは毎度のこと。
駅のトイレで歯だけ磨きながら(お風呂に入りたいなあ、)と思うものの
京都タワーの銭湯が開くのは朝7時なのです。待つにしては一時間半は長いし
前回、開店時の雪崩れ込む勢いに乗り遅れた私は蛇口が取れず悲しい思いをしたので
今日は(漫画喫茶のシャワーでいいや、身支度も兼ねてちょっと休もう)と四条河原町へ。
京都駅周辺にはシャワーのある漫画喫茶がないのです。あったら繁盛すると思うのだけど。

今回の目的は、3日にあるミステリ研の式典に出席することが目的だけど
ここのところ足を運べていなかった京都にせっかく行くんだから!と欲を出して
一日早く前乗りしたのです。

「住んでた時に行ったきりとかの好きだった場所とか当時から憧れてた場所とか
噂に聞いてまだ行ったことないまま気にしてる場所とか
 普段のコースに含まれていない場所に行く!」
という野望を込めて。

ゴールデンウィーク最中なだけあって、ホテルが今回全然取れず
宿は、なんとか確保した堀川御池のゲストハウスでチェックインが16時以降なので
それまでの時間を、できる限り飛び回る覚悟で、私はバスの一日乗車券500円を買いました。
市バスは私が住んでいた当時、区間内なら距離に関係なく一回の乗車について220円でしたが
今回久しぶりに来てみると230円に値上がりしていて驚きました。消費税の関係かしら。

仮にも京都に5年ほど住んで、日常的に市バスを使っていた私ですが、未だに市バスは乗る度に
「小銭あったっけ」と本気で焦ります。多分、京都の人に言ったらこれ共感してもらえると思う。
なので、2回以上バスに乗る予定があるなら、もう500円の一日乗車券買ったほうがいいです。
差額の40円であの焦りのストレスから解放されるなら安いものだと思います。ほんと。

*

17番のバスで京都駅から四条河原町に向かい、四条河原町で下車。
漫画喫茶でシャワーを借りて、身支度をして、51番のバスに乗って千本今出川へ。
目的地は、喫茶『静香』です。ソワレやフランソアと並ぶ京都の老舗の名店の一つですが
場所が千本今出川という私の行動範囲外にあることもあって、京都に住んで居る頃に訪れた以来
店内の様子は瞼の裏に鮮明に浮かべられる割に、一度も訪れることができずにいた場所でした。

かつては花街として栄えた上七軒で、古くから時間を重ねてきた静香の店内には
菫の花のような可憐な少女趣味の滲む『静香』にしか存在しない情景の中、
この場所に通って珈琲を飲んだ芸者さんの名前を記した団扇が飾られていたことを思い出します。

*
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静香の開店は7時、と食べログに書いてあったのに、朝9時に店の前に立った私の前には
シャッターが閉まり、鍵がかかったままの姿があって、バスに揺られて辿りついた千本今出川で
私は一人立ち尽くしました。
(店を閉めてしまったのかしら、定休日だったかしら、いや、まさか)
と動揺しながら、それでも十年以上ぶりに見る静香の外観に懐かしさを感じて
(どうしよう、ここまで来たものの、正直つぶしがきかない場所だし)
シャッターの閉まった静香の前で、途方に暮れていると、私の背後にタクシーが一台止まりました。
「あらー、早くいらっしゃったんね、ごめんなさいねえ、開店十時からなのよ」
タクシーから降りてきたおばあさんは柔和に笑って、ゆっくりと歩を進めながら
静香の入口の鍵を開けました。
「開店までまだかかるけど、よかったらお入りになる?」
摺り足で店内へ歩を進めたおばあさんが、こちらを振り向いてそう言ったので
旅行鞄を下げたまま、店頭でぽかんと彼女を見送っていた私は我に帰り、肯きました。

締め切られていた店内には、人の気配のなかった場所特有の空気がありました。
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いつもは店頭に出されている看板がしまいこまれていて、何十年もの時間を重ねた壁や
古い電車の席にも似た懐かしい椅子や、細いテーブル、それらを含んだ見覚えのある場所が
遠く色褪せそうになる記憶の中の情景のままに、目の前に存在していました。
この場所を初めて訪れるためにバスに乗った十八歳の休日や、当時読んでいた本のことや
初めての場所を訪れるのだからと買ったばかりのブラウスを初めて着てみたことなどが
ごく先週の出来事のように、鮮明な記憶として瞼の裏を過ぎりました。
でも先週の出来事と言うにはそれは、鮮明に湧き返した記憶の実感とは裏腹に、その時の記憶は
子供のころに見た映画のワンシーンの記憶のように、細部が滲んでいる情景でした。

消えてしまった記憶の細部を補うように、私は開店前の人の居ない静香の店内を見回しました。
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ガラス窓越しに見える裏庭の緑。奥の席の、広めに設えられているビロード張りのソファー。
天井の色。備品の並ぶカウンター。床に響く足音。
――記憶の空白を埋める作業は、自分が生きていることを確かめることだわ、
そんなことを思ったことが印象に残っています。
店内を懐かしく思って見回している私に、おばあさんは
「まだ開店まで時間がかかるの、お待たせするのは悪いから、良かったら他を見てから戻っていらっしゃい」
と声を掛けてくれました。時計を見るとまだ午前九時を少し回ったところです。
「十時まで一時間くらいあるから」
そう言ってくださる柔らかい声に、今回の滞在の中で必ずもう一度この場所を訪れることを
約束するのもいいのかもしれないと思いました。
「じゃあ、そうします。もう一度、来ますね」
そう言って私は旅行鞄を肩に掛けました。
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by pinngercyee | 2014-05-23 05:46 | 京都
名古屋~大阪の翌週の仙台は行けず諦めまして、その翌週福岡~岡山です。

金曜日の朝7時の飛行機なので、「京成線で朝一で行けば好いや」と思ってたのですが
この数日前の台風で京成線成田駅のレール下の崖が崩れるというニュースが飛び込んできて
「うそおお(@@)」と思いながら、前日夜中発の成田行の高速バスを急遽予約して
(飛行機に慣れてないので、この出発前の数日間はあらゆるパターンで飛行機を逃す悪夢を見ました)
木曜の夜、仕事の後に一度帰宅してお風呂に入り、荷物を持って終電で東京駅へ。
1時半発のバスに乗って、3時半に成田着。そこからチェックインしたりとかもろもろして
朦朧としながら無事7時の飛行機に乗れて、何とか辿り着きました。福岡!!

飛行機に一人で乗ったの、地味に初めてでした。そういえば。緊張するわ。

殆ど眠れていないので、朦朧としながら天神に移動して、開店直後のデパートで『にわかせんぺい』を買い
漫画喫茶でお化粧して着替えて、12時からのイベントに滑り込み、記念写真を撮って脱力。

「みずたきを食べに行く」というそらさんにご一緒させて頂いて『水たき長野』へ。
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みずたき準備中にお願いした鶏ハムと鶏からあげ、めっちゃ美味しゅうございました!!
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スープが超コラーゲン。こんなの何年も前に食べたすっぽん鍋以来に見ました。
〆は雑炊です。大変美味しゅうございました。
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そらさん、かるらさん、まみちゃん、ご一緒させてくれてありがとう!

その後天神に戻って、私はライブまでの二時間で少し離れたブラジレイロに行こうと企みます。
何年か前に、VAMPS見に来た時に初めて来たのだけど、今回も絶対来ようと思っていたのです。
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クラシックブレンドを頂きました。生クリームが別添えで、小さなカップで二杯分。嬉しい。
福岡の喫茶店の草分けで、かつて文化人の集った名店だったという喫茶店が
現在も素晴らしい珈琲を供する場所として存在していること、それを訪れることが出来ることを嬉しく思いました。
居心地が凄く良いの。福岡に行く喫茶好きには必ずお勧めします。
洋食も美味しいらしい。今回私は食べられていませんが。

天神に戻り、少し時間が残ったので、ライブまでの30分でもう一軒!!と思い、庵道珈琲へ。
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デパートが並ぶ福岡を代表する繁華街である天神の街の中にある喫茶店として、多くの人に憩いを与える
正統派な喫茶店でした。珈琲店の硬派さと、喫茶店の居心地の良さを並列している印象。
休憩目的のお客が多い繁華街の喫茶店は、一般的に金銭面でチェーンに駆逐されやすいのですが
街の中でこんなお店が居場所を供し続けている側面を持つ福岡は文化度が高いんだと感じました。
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ここでも珈琲にはミルクではなくホイップが付きました。福岡の文化なのかしら。



ライブ後。ご飯を食べに行く人たちにご一緒させてもらい、長浜公園の向かいにある『長浜屋台やまちゃん』へ。
連れてきてもらったのですが、すごい何でも美味しくて感動しました。卵とじもラーメンも美味しかった!!
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「おいしー!」って言いながら酔っ払って、好い旅先の夜を過ごせました。うれしい。
ご一緒させてくれてありがとうございました!!



翌日。
はっと目が醒めると、チェックアウトの時間11時を40分超過していました。
えええええ?!(@@)と思いつつフロントに電話して「12時までには出ます!!」と言い
大急ぎで荷物を纏めて、服を着て、睫毛だけ付けて、チェックアウト。焦りました。
「すいませんでした、超過料金とかありますか」とフロントに行くと、「いいですよー」とにこやかに許してくれて感動。
すみませんでした、ありがとうございました。。素晴らしいホテルでした。アセント福岡。4000円でした。

朝ごはんを食べに、ホテル脇の『喫茶風街』へ。
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メニューに「ムッシュムニエルもお気に入り」と書き添えてあるのを見て
「何でムッシュムニエルやねん」と思って、ふと看板を見ると、本当にムニエル氏が居て驚きました。
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すいませんでした。
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ここではホットドッグのセット700円を頂きました。美味しゅうございました。安いと思うの。

このお店で開催間近のあがた森魚氏のライブのチラシを見て再度驚きました。文化度高え!!
というか、ムッシュムニエルにしろ、店の名前の風街もはっぴいえんどだろうし、そういうお店なのかと納得。
ここに入ったのは偶然と言うか、なんとなくなのですが、面白いお店を知れたことが嬉しかったです。



雨が降るかも、という雰囲気の中、歩いて赤煉瓦庁舎へ。
前回来た時、目的の一つだったのに、ちょうど休館日で涙を飲んだので念願でした。
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今回はやっていました。目的は福岡文学館です。知らない街に来たらとりあえず文学館です。

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美しい建物にほわーとなっていると、受付のお姉さんが
「二階は会議室で貸出してるんですが、今ならまだ予約の人が来ていないので見れますよ」
と優しいアドバイスをしてくれたので、お礼を言って喜んで二階へ。
もー。超美しいの。なんなの。この会議室で会議する人たちって何者なの。
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うっとりしまくりです。眼福。
文学館は一階の一室の、思ったよりも小さいものだったのですが、全国の文学館の展示の目録があったり
なんだかすごく濃い場所でした。福岡ゆかりの作家の本が蔵書されてて自由に読めるみたいです。
図書館みたいに使えると好いんだろうなあとか。

赤煉瓦庁舎を出て、小雨が降りだした中小走りで、もう一つの目的地の中州にある貴賓館へ。
と、その前に、アクロス福岡の一階にある文房具屋『ジュリエットレターズ』に少し寄り道。
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紙物もペンもインクもとても充実していて素晴らしい文房具屋でした。近所に欲しいです。

そして!福岡県公会堂貴賓館です。貴賓館!!
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建てられたのが昔だから、手すりとか金具とか全部手作りなのが凄い。
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美しい場所でした。写真が貼りきれません。雑誌や結婚式前の記念撮影とかでも使われるとか。

貴賓館に併設された喫茶室『ジャックモノー』で遅いお昼ご飯を頂きました。
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普段なかなか選ばないガレットを頂くと、驚くくらい美味しかったです。
スープも、添えられたサラダも、デザートも、本当に素晴らしかったです。



うっとりしてるとあっという間に日が暮れかけてきて、急いで新幹線で岡山へ。
福岡はこんな感じでした。
長くなってしまってすいません。
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by pinngercyee | 2013-12-01 21:04 | 旅先
先日行ってきましたので、忘れないうちに書かなきゃ。弾丸ですが行ってきました名古屋!

金曜日の仕事を昼で片付けて早退し、そのまま新幹線に乗って名古屋着が15時半頃。
新幹線の改札を出ると、名古屋の友人やぎちゃんが迎えてくれました。

名古屋はこれで何度目だっけ。
一度目は、本当に十年以上前に、当時もやぎちゃんがご案内してくれて一回。
で、二回目が、ここで記事を書いた去年の夏のVAMPSで二回目。
三回目が、先日7月に行ってきたのだから、今回で何気に四回目になるのですね。
仕事の後に新幹線で来ちゃうと、なんだか近いような気がしちゃって、身近に感じてしまいました。

お昼ご飯を食べずに新幹線に乗ったもので、「どうしよっかー」と言った時に、せっかく名古屋なのに
今回は目先の食欲に負けてしまい海鮮丼。だって食べたかったのだもの。。
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美味しゅうございました。

安さに惹かれたということもあり、何も考えずに前回と同じ久屋大通に宿を取ってしまったため
この日は大須の会場まで徒歩で片道4キロを往復することになってしまい
脚が大変なことになりますが、それはまあいいとして。

前回閉まっていて行けなかった大須観音の向こう側の喫茶店IL FIOREは今回開いていて
やぎちゃんと行ってみること叶いました。
居心地良くて良かったですが、あまりに普通の喫茶店だったので、写真撮るのを忘れました。すいません。

ライブを見て、「会社早退して名古屋まで来てよかったー」と思うほど良くて
終演後、二人してヘロヘロになりながら、「とりあえずどこかへ座りたい」と言っていた矢先に見つけたのが
スギウラコーヒーの看板『本物のコーヒーをご存知ですか?』と言うものでした。
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(光で飛んでしまってます、すいません)
これを見て足を止めたのは私だった気がします。なんて自信過剰で傲慢な煽り文句なんだろうと。
カチンとくる以上に「凄い自信なんだなあ」と好奇心を惹かれる気持ちがしてしまったので
この看板の目論見通りに引っかかってしまったということなのでしょう。
「気になる?」
「……うん、ちょっと」
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店内は清潔感があり、小ざっぱりとした印象でした。
「どうしよう?」と顔を見合わせた私たちに、店内から「どうぞ」とかかりました。
私たちは再度顔を見合わせました。

結論から言うと、スギウラコーヒーは、予想したような傲慢さは全く感じない、居心地の良い静かな場所でした。
角の席に座った私たちは、ガラス張りの窓越しに、その下を走る夜の大通りを行き交う光を見下ろして
やっと、望んだとおりの座って安息した一時を過ごすことが出来たと言っていいと思います。

ここで時間が来てやぎちゃんはバスに乗り、私はライブが楽しかった高揚した気持ちのままで
久屋大通の宿まで歩いて帰ってしまおうと思って後に後悔します。
一日目終わり。



二日目は朝9時に名古屋駅に集合でした。
「名古屋駅の向こう側、歩いて行けるところに、『しけみち』っていって、昔からの街並みが残る地域があるの」
「え、知らない!」
「犬ちゃん気に入ると思うから、散歩してみよう」

名古屋駅から暫く歩いたところの、大通りから逸れた地帯に話に聴いた『しけみち』こと『四間道』は在りました。
江戸時代を思わせる白壁と、石畳の街並みの入り口にあったのは小さな神社と、その界隈の案内を示す看板でした。
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『四間道』知らなかったですが、歩いていてとても楽しかったです。
教えてくれたやぎちゃんに感謝♡
上記の地図を見て「ここ行ってみたい!!」とあたりを付けて向かった喫茶店『資生堂』は
凄く素敵な外観で、私は自分の勘の鋭さに得意になりながら、閉まっていたことに落胆しました。
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開いていたら、絶対すてきなのに!!と思いつつ、やっていないのだから仕方がありません。
次回、名古屋に来たらぜひリベンジしたいと思います。(まあ、この時朝9時とかだから)

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上記『資生堂』近くにあったここもすごく惹かれました。

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その近くに入口を開いていた円頓寺商店街の入り口。四間道はここまでを指す言葉みたいです。

「名古屋の古い素敵な喫茶店で、モーニングが食べたい♡」という野望を胸にうろついている私たちですが
流石に土曜の朝9時、商店街は閑散としていて、お店もやっておらず、少々寂しい気持ちになりました。
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ここも有名な洋食店らしいです。行ってみたかったです。閉まってたので今度!!

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交差点に座っていた豊臣秀吉さん。

二人して不安と空腹を持て余し始めながら「せっかくだからもう少し歩いてみよう」と
商店街を抜けて歩いていたところ、すごく気になる店構えのお店を見付けました。
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余りの存在感に、一回思わず通り過ぎたんです。
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(でも、今まで歩いて、ここが一番気になる)と思って、軽く決心をしてお店の中を覗いてみたら
人懐こいおばあちゃんが二人出迎えてくれました。
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思いのほか店内は奥に広くて、四人席が基調の落ち着く場所でした。外観で引いてごめんなさい。
珈琲やモーニングのメニューの傍らに「朝ごはん」の文字があったので、私はそれを頼んでみました。
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運ばれてきたこれを見て、ちょっと感動してしまいました。赤味噌のお味噌汁すっごい美味しかったです。
「ごはん、お代わりあるからどうぞー」とおばあちゃんが言いに来てくださって、そこでもまた感動。
ふらっと入った喫茶店で、こんな朝ご飯が頂けるなんて思っていませんでした。
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やぎちゃんが頼んだ、珈琲に付属するスタンダードなモーニングはこちら。
私は朝ごはんに感動した余り、珈琲を頂いてくるのを忘れました。

そんな感じで名古屋駅に戻り、見送ってくれたやぎちゃんと分かれて12時発のバスに乗り、次は大阪へ。
大阪編に続きます。
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by pinngercyee | 2013-10-14 22:35 | 名古屋
今日が、余りに綺麗な、青く高い空の下で柔らかく金木犀の香る秋の日で、居ても立ってもいられなく
衝動的に散歩に出かけました。
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行先は、なんとなくで根津・千駄木。
イヤホンは、秋になって思い出す小沢健二です。
歯車君がタイミングよくtwitterで「小沢健二のラブリーを爆音で聴いてる」と言っていたことも
理由の一つかもしれません。
こんな美しく晴れた秋の日に、生きていることを思い出すような実感するにうってつけの日に
聴くべき音楽は、愛と予感に満ちた小沢健二は相応しいように思えました。

ラブリー

「Life is a show time すぐにわかるのさ 君と僕とは恋に落ちなくちゃ 夜が深く長い時を越え」
この歌は、聴くタイミングをすごく選ぶ一曲だと思うのですが、今日の明るい秋の日の下
知っているようで知らない街を、明るい未来への予感を胸に、好奇心の導くままにほっつき歩く午後、
とても楽しく相応しくそぐうものでした。
この歌って、具体的な恋愛の歌と言うよりも『生きている中で予感する未来への恋心』みたいなものを
歌ってるんじゃないかしらと思います。
「Lovely Lovely Way Can't you see the way it's a」
ここの後半が近年のコンサートでは、『完璧な画に似た』と歌詞が改められています。
運命的なものに導かれて、明るく美しい人生の予感を信じる時の歌だと思います。

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住宅街の一角で、音もなく色付いていく洋酒山牛蒡。

大人になれば


ある光

「この線路を降りたら全ての時間が魔法みたいに見えるか 今そんなことばかり考えてる 慰めてしまわずに」
頭が良くてセンスのいい、でも一人でしかない痩せっぽちの青年が、真摯に人生を思う姿を
誠実に歌という形にしたのがこの一曲なんじゃないかという気がしました。

地下鉄を千駄木で降りて、知らない道を気の向くままに歩いていくと、東京大学に突き当たりました。
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柵越しに覗き込んでみた東京大学構内のアカデミックな空気に、ミーハーな気持ちでときめいて
門が開いていたので、ふらっと潜入してみました。
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母校ではない大学に潜り込むのは、そわそわしますが楽しくてとても好きです。
大学それぞれの構内を歩いた時に感じる空気や雰囲気みたいなものが
その学校の持つ空気なんだなあと感じたりとか。

指さえも

小沢健二の曲の中で、というよりも、世の中の歌で、最も甘い歌なんじゃないかと思う一曲。

おやすみなさい、子猫ちゃん!

すいません、こっちのほうが甘かったです。最高潮ロマンチック。
「ディズニー映画のエンディングみたいな 甘いコンチェルトを奏でて静かに降り続ける お天気雨」
っていうフレーズが、どうしてこれほどまで甘く響くのか、全く分かりませんが、なんだか泣けてきました。
「夏の嵐にも、冬の寒い夜も、そっと灯りを消して眠ろう またすぐに朝がきっと来るからね」

夢が夢なら

この歌、すごい好きなのですが、予想外にすっごい楽しそうなPVで驚きました。



軽い気持ちで潜入した東京大学の中が予想以上に広く、私は迷って歩き回った挙句
やっと出口に辿り着いたと思ったら、そこは上野公園の池の前でした。
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根津のノマドでフレンチトーストを頂こうという算段が崩れ、とは言ったものの
根津まで戻るのも嫌で湯島まで歩き、そこから千代田線に乗って渋谷方面へ。

ブルーの構図のブルース

これは、個人的には船の中で聴いた記憶と重なるのですが、一人で居ることが怖くなくなった曲でもあります。

渋谷のパルコ3の4階にあるONLY FREE PAPERで、すみれちゃんの作る冊子『おふざけ人形』を入手して
今度は原宿まで歩きます。
『マズロウマンション』執筆時に協力いただいた仙境さんに献本して、焙煎したばかりの豆を分けて頂き帰宅。
「この小説は良くできてるけど、やっぱり原作の力が凄いよ。原案がとにかく秀逸」との言葉を頂き
「そうだよね、私もそう思う。じゃなきゃ、人の原作のものわざわざ書こうと思わないもの」と応えました。

何気に、めちゃくちゃ歩いたような気がします。足が重いもの。
今日の日記はそんな感じです。
気が済んだので、足に湿布を貼って眠ります。
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by pinngercyee | 2013-10-14 02:49 | 日々
さて、行ってきました大阪ー!!(いえーい)

文学フリマの感謝とご挨拶は書いたので
その裏で、私個人の大阪行脚日記をご報告させて頂きます!!楽しかったー!!

出かける前に、「これからの数日間は、オールナイトのダンスパーティーに行くみたいな気持ち」と
言ってた気持ちは、本当に本当でした。本当にそんな一瞬残らず最高な時間でした。
疲れてるけど、眠ってる暇なんて無い!!みたいな。



そもそも大阪行脚計画時、ゆきめちゃんと「ホテルとか新幹線とかどうしよっかー」と言ってる時に
私がすっごい小声で
「あのね、実はね、……文学フリマ前夜にリフリッチのワンマンがあって……」
と言い出した時、ゆきめちゃんが
「えっ、そうなの? いいよ!行きなよ! 高速バスってものがあるよ★」
と言ってくれたところから、今回の旅の輪郭が決まったような気がしました。

犬「え、ええ、まじで、まじでライブ行っていいの?」
ゆ「え、いいよ? 高速バスにしたら行けるじゃん」
犬「だって、文学フリマ朝からだし、大阪だし、私、前乗りするもんだと思ってたし、
  『今回行きたいけど、仕方ないよね、諦めよう』って思ってたよ?」
ゆ「女の子は、やりたいこと我慢しちゃあダメなんだよ?」

(空白)

犬「……じゃ、じゃあ!!行ってくる!! 超ありがとう、まじでありがとう(@_@;)」
ゆ「行っておいでー(^v^)」

という訳で、私は旅の荷物(含文学フリマ準備)をカートに詰め
新宿駅のロッカーに入れたところから、今回の旅は始まりました。

(我儘言って行かせてもらったリフリッチライブは
やっぱり言葉を失い記憶が途切れるくらい素晴らしかったのですが
それは詳しく別途後述させてもらおうと思っています。)

目黒で、我を忘れて素晴らしいライブを見て、アンコールまで全てが済んで客電が付いて
はっと我に返って、「え、今って何時?」と思って時計を見ると21時過ぎ。
ゆきめちゃんと待ち合わせたのは22時だったので、思ったよりも余裕があったことに安堵しつつ
物販席に向かう人の流れに飲まれてしまう前に、荷物をつかんで会場を出ました。

新宿駅でお化粧を落とし、服を着替えて、ゆきめちゃんと合流し、無事にバスにも乗れて
大阪へバスは走り出したのでした。
消灯された後の、人々の眠る気配のバスの深夜の暗闇の中で
さっき見た嘘みたいに美しい情景の断片が
浮かんでは消えて、浮かんでは消えて、と幻燈のようにちらついていたのを憶えています。



大阪着。近鉄なんば駅前。
行こうと思ってた早朝営業の銭湯清水湯が日曜定休で閉まっていて二人揃って脱力して
漫画喫茶でシャワーを浴びてお化粧と準備をして、いざ中百舌鳥。御堂筋線で一本。



文学フリマは、始まった途端から、ずっと人が多くて慌ただしくて忙しくて
正直、あっという間に終わってしまった感じがありました。
大阪に引っ越した3122ちゃん(早稲田二文同級で、私をイエローモンキー好きというところで早大V研に引っ張り込んでくれた人です。彼女のおかげで素敵な友人が沢山出来た恩人。でも二人ともV系的なバンギャルではないというのが共通項という不思議な縁)が、美味しいパンを差し入れに遊びに来てくれました。会うの超久しぶり。ツイッターとかで会話してるから遠い気がしないけど、久しぶりに顔を見れて、めちゃくちゃ嬉しかったです。ありがとう3122ちゃん!!
ツイッターで仲良くして頂いてる大阪在住のコピーライターのまつさんも遊びに来てくださいました。まつさんは素敵な大人の人でした。お会いできて超嬉しかったです。ありがとうございました!!今度ゆっくりお話しする機会を持ちましょう!!
今回の文学フリマ前夜に、なんばで鯨ナイトと題した前夜祭をしていたという(前回隣ブースだった)牟礼鯨さんにお会いしたのも、前回ぶり。お元気そうで何よりでした。次回面白い試みをするときは絶対参加させてもらいたいです。
TNBGというサークルで私に原稿依頼をしてくださった高村暦さんが、私の書いた短文の掲載された冊子「時には数の話をしよう」を持って、ブースを訪れてくれたのも嬉しかったです。可愛いお嬢さんでした。もっと沢山お話ししたかった!!またぜひ!!
あと、ちゃんとご挨拶できて嬉しかったのが、渋澤怜さん。前々回隣ブースで、撤収の折り、私の持参したガムテープが強烈に机に張り付いてしまい、今村さんともども剥がすのを手伝ってくださった恩人でありながら、ちゃんとお礼も言えないままでいたので、ちゃんとご挨拶してお礼が言えたことが本当に嬉しかったです。その節はお世話になりました!有難うございました!また今度ゆっくりお話したいです!!
ブースを訪れてくれた人たちのほか、出会えた全ての人について書きたいのですが、どれだけ長くなってしまうのか分からないので、泣く泣く端折らせて頂きます。
今回、壇上の見本誌コーナーが、一番盛況な場所だったと思うのですが、そこで見本誌を見て
本を求めて下さった方が多かったことも嬉しかったです。みなさまありがとうございましたー!

お昼過ぎ、ゆきめちゃんの友人であるものすごい存在感のあるロリータ美少女篤里ちゃんが到着。
彼女の存在感に圧倒されつつ、
「この場所で、いい出会いをするためにはどうしたら良いか?」という彼女の問いに
「本自体よりも、売ってる人の顔を見て、ピンときたら攻めな」と返答すると
数時間後に彼女は「ちょー面白い人たちと知り合えた!!!」と興奮しつつ戻ってきました。
その『ちょー面白い人たち』が、渋澤さん牟礼鯨さん一行であったことを知り仰け反るのはさらに数時間後。
彼女の人を見る目の鋭さに言葉を失う思いがしました。すごい。。。

閉会の時間が来て、ブース撤収にいつものごとく手間取り、半泣きで荷物を纏めているうちに
会場から荷物を宅急便に出すための伝票が品切れという情報が入り途方に暮れていると
片づけを手伝ってくれていた(十年近く前より世話になっている)西岡兄妹長兄氏が
「僕、車で来てるから、持って帰って、送っておいてあげようか?」と神様のような一言を。
お世話になりっぱなしで、恐縮しまくりつつ、宜しくお願い致しました。本当に有難うございます!!
例によって、同席の方々に迷惑かけまくりお世話になりまくりでした。
本当に助けて下さった方々、有難うございました!!すいませんでした。。。(;;)

まったりした後夜祭を経て、篤里ちゃん、はむらちゃんと同行し、ホテルに荷物を置くべく梅田へ。
今回も、宿は例によって、いぬちゃん定宿のホテル関西(梅田から徒歩10分)でした。
今回は平日割引で、シングル一泊朝食付き2800円でした。この安さ本当にどういうこと。。。

荷物を置いた後、「やきそばがファンタスティック美味しいから『美舟』に行こう」と言う私に
「やきそばはやきそばでしょ?」「いや話盛ってるでしょ」と半信半疑な三人を伴い美舟へ。
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結果として、「美舟の焼きそばはファンタスティック美味しい」ということを全員に納得してもらえ
私のミッションは完了したような気持ちがしました。
画像は篤里ちゃんのツイートより頂きました。ありがとう。
ファンタスティックに美味いよね。美舟やきそば。

「これから夜行バスに乗り、明日の朝仕事に行く」というはむらちゃんを
(「まじか」「すごい」「えらい」と言いつつ)大阪駅に見送り、色んな話をしました。
篤里ちゃんは、頭が良くて明快で素敵な子でした。出会えてよかったと思います。
素敵な出会いをありがとう、ゆきめちゃん。。。
篤里ちゃんに、「今日会ってみて、私の印象ってどんな?」と訊いた時に彼女が答えた
「いぬ姉は、真っ白な感じ。伸びが良くて不透明で、多少の陰りは塗りつぶせる強いポスターカラーみたいな白。」
と言う言葉が、目から鱗が落ちるみたいに、とても嬉しかったので、きっとずっと憶えていると思いました。

ホテルに戻って、失神して、この日は終わり。



朝。せっかく付いていた朝食は食べのがしました。
ゆきめちゃんと10時に待ち合わせてチェックアウトし、私の友人Fと会うべく梅田駅へ。
昨年結婚したF(ハロウィン神戸行脚でお世話になったFです)はお腹が大きくて
10年前、ただの女の子だった頃からお互いを知っている友人が、素敵な旦那さんと結婚して
これから子供を産んで、力強く家庭を築いて守っていくということが
胸が苦しくなるくらい、言葉にならないくらい嬉しくて
私はこの日に会ったFがお腹を触らせてくれた時、少し泣いてしまいました。

朝食を兼ねた昼食は、梅田のCOLORSというカフェで。
ここ、すごいのです。
ハンバーグやパスタのランチの一種類を頼むと、飲み物とサラダと自家製パンが食べ放題なの。
席の一つ一つも広く取ってあって楽で居心地も良いし、凄いと思います。おすすめ。

次の目的地は、ゆきめちゃんの行きたいという『乙女屋』と、よく名前を聞く『アラビク』です。
両方とも、梅田から歩いて行ける地域にありました。

乙女屋さんでは可愛い砂糖ストック用の缶を見付けて購入。
地図を見ながら見つけたアラビクの玄関を潜ると、右手に昨日会った牟礼鯨さんが座っていました。

鯨さんに「この後、夕方位に新幹線で東京帰るんですけど、ご一緒しませんか?」と言うと
同行仲間に入ってくれました。よく分からない磁場がある気がしました。超面白い。
(このことを、新幹線に乗った後、鯨さんは『捕鯨』と定義していました)

アラビク、素敵なお店でした。ちょっと写真撮らせてもらったので、貼っておきます。
(写真禁止は作品が写らなければOKとのことでした。訊いてみて良かったです)

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店内奥には人形や造形作家の作品が展示され、手前のスペースで古書販売と喫茶が出来るお店で
店内にそこはかとなく、京都アスタルテ書房に通じる密やかな淫靡さが漂っていたことを憶えています。
古書では、日影丈吉『夕潮』500円と、泡坂妻夫『乱れからくり』150円を購入。
素敵なお店でした。大阪を訪れたら、立ち寄るのを楽しみにしたいと思います。



大阪駅に戻り、ロッカーから荷物を取って、お土産を買い、Fに見送られつつ新幹線へ。
三人席で、鯨さんを真ん中に、楽しく東京へ戻ってきました。

夢中で、最初から最後まで、奇想天外な楽しい旅でした。
出会った人、一人残らずに感謝したい気持ちです。有難うございました!!
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by pinngercyee | 2013-04-16 13:00 | 大阪
街はぴ記事を書いたのでお知らせです。
今回はどちらも三鷹台。写真の掲載はない反面、どちらもエセイ色の強い記事です。

日常の中の非日常を眺める露天湯 三鷹台『神明湯』

露天湯のある銭湯『神明湯』。
近くには緑が鬱蒼と茂る玉川上水の疎水があります。

桜花に沈む深夜まで店を開けるサンドイッチ店 サンドーレ

キンシオタニさんに教えて貰った深夜まで店を開けるサンドイッチハウス『サンドーレ』。
早朝から深夜一時までやっているので、ふと思い立った時に、買いに行くことができました。
その心強さ。でも日曜と祝日はお休みです。

これからの桜が咲く時期に井の頭公園を訪れる方に耳打ちする気持ちで上げた二本です。
お楽しみいただけると幸いです。

(気に入って頂けたら5はぴ入れておいて貰えるとうれしいです♡)
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by pinngercyee | 2013-03-13 18:31 | お知らせ
文房具つながりでもう一軒。

「神戸ノート売ってるとこに行きたい」
と言うと、友人Fが連れてきてくれたのがこちらジュンク堂6階『ナガサワ文具センター』でした。

「神戸ノートって何?」
と友人の旦那様K氏が聞くので売場で「これだよ」と示すと
「え、これ神戸ノートっていうの?」と驚いた様子でした。
「神戸の子供しか使ってないよ。他の地域では売ってないんだよ」
「ええ、本当? 全国区なんだと思ってずっと使ってた」

K氏の驚いた様子を尻目に、私は西宮の小学校に通っていた当時使っていた
うっすらと見覚えのあるノート達の、久しぶりに見た面影に懐かしい気持ちを抱いていました。
私が通っていた小学校でも、学校指定のこのノートをみんな当然に使っていて
あまり勤勉でなかった私も、二百字帳で漢字の書き取りをした覚えがありました。
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「あとね、ここのお店で『神戸インク』っていうのを作っていて」
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「街の名前がひとつひとつの色につけられてるの、ほら」
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私が万年筆好きであることを知るFは「神戸に来たら教えてあげようと思ってたの」と笑いました。
「素敵」以外の言葉を取り上げられてしまったかのように、「素敵」と繰り返すほかありません。
ずらりと並んだ色に目移りしながら、それぞれに銘じられた街の名前と色の濃淡の似つかわしさ。
神戸の街を知る人がひとつひとつ名付けた色は、それぞれの街を象徴する色として
とても相応しいものであるように思われました。

神戸インク物語
ナガサワ文具センター

ここに紹介しきれないほど、普通の文具売り場には揃えられない良品が
ばっちりと備えられていたことも、併記させてください。
文具好きな人は、目をキラキラさせながら、きっと何時間も過ごすことが出来る場所だと思います。
(私は半額になっていたファーバーカステルの色鉛筆も買ってしまいました)
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by pinngercyee | 2012-12-17 00:28 | 神戸
「近くに面白い本屋があるんだよ」
サントスに行った時、友人夫妻に教えて貰ったのがここの書店でした。
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前を通りかかっただけでは、きっと立ち寄らなかったと思います。
一階をぐるりと歩いてみても、変哲のない街の普通の本屋さん、という印象でした。

二階に続く階段の傍ら、そして階段の踊り場、そして二階に上がった場所に気付くまでは。
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廃盤海図を用いた便箋やノート、船を模した文房具に、手旗信号のシール。
ロープの結び方を印刷したスカーフに、郵船のピンバッジ。
港町として、海と接する街として、誇りを持っていることが、伝わるように思います。
小学校で行った海の学校で習った手旗信号のサインを懐かしく眺めて
私は海図のレターセットと郵船のクリップ、ロープ柄のハンケチを購入しました。

こちらもサントス並びの商店街の中にあるお店です。
神戸に訪れて、気の利いた土産物を探している方に、耳打ちしてあげたい一軒です。

海文堂書店
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by pinngercyee | 2012-12-17 00:03 | 神戸
フロインドリーブを出て、大通り沿いに三宮に向かう途中、前回友人Fに教えてもらった
『イスズベーカリー』の前を通りかかりました。
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「神戸だと、美味しくて有名なパン屋なの」
そう教えてもらったお店の脇には、ちょうど満開を迎えて甘い匂いを漂わせる金木犀が
静かに控えていました。



三宮の駅に着き、友人Fと待ち合わせた時間まで、どこか一人で喫茶店に寄ろうと思い
手帳に控えてきたお店の名前を確かめてみると、それらは総て隣駅・元町のほうへ在るということに
私は、三宮の駅前で気付いてしまいました。
(確かに三宮と元町と混同していたけど、ひとつくらいこっちにあるんだと思ってた)

寸時途方にくれながらも、待ち合わせまでの貴重な時間を、適当につぶす気にもなれず
私は旅行の荷物を抱えたままで、元町まで足を伸ばすことにしました。
目的地は駅に近い『エビアン』です。



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昭和27年創業のエビアンは、元町駅からほど近い場所にあります。
学校の教室程度の広さの店内は緑色の椅子が印象的な、休憩所とでも呼ぶべき空間でした。
港町らしさ、というものが何かということを私は上手く説明できませんが、この場所には
良い意味でのハイカラな港町らしさ、というものが備えられているように感じます。

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カウンターの中では、いくつものサイフォンがアルコールランプで炙られていて
こぽこぽと軽やかに気泡を躍らせています。

カウンター越しに、私の抱えた大荷物を見たマスターらしき男性が
「ご旅行ですか?」と声をかけてくれました。
「はい。友人と待ち合わせていて」
そう答えると男性は
「そうですか。良いご旅行を」
と言って微笑んで下さいました。

仕事に追われる日常の延長線上で新幹線に乗り、どさくさなまま訪れてしまった神戸の街で
予期しない祝福を不意に与えて貰えたことが
この神戸訪問を、真剣に楽しむ覚悟を与えてくれたような気がしました。

「どこにいる?」
仕事を終えた友人からメールが届き、私は彼女に「元町まで来ちゃった」と返信すると
「いいよ、どこのお店? そっち行く」と私の喫茶店好きを知る友人は嫌な顔もせず応えてくれ
私は彼女が到着するまでの十分程度の時間を、カウンターのサイフォンを眺めて過ごすことが出来ました。

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元町エビアン
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by pinngercyee | 2012-12-16 21:05 | 神戸