kyooo『鳥が歌う』発売記念ライブ

以前、こちらで動画を貼りつけてご紹介したkyoooちゃんの1stCD『鳥が歌う』の
発売記念イベントが、昨日、八丁堀七針にて行われました。

地下鉄の八丁堀駅からローソンを右折して川を渡り、左手のビルの奥の道を進んだ先の
床屋の地下に、七針はありました。
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小雨の降る夕暮れに、七針の看板を見つけると、その入り口の傍らには梔子の花が咲いていて
甘い甘い匂いを密やかに湿度の空気に溶かしていて、それだけで
kyoooちゃんの音楽に似つかわしく思われました。



この日の出演はkyoooちゃん本人が「この場所で聴きたかった」という三人と。

一人目の出演はigawa takuさん。
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大学三年だというigawaさんは、(写真から伝わることを願うのですが)
控えめながらも、とても佇まいの美しい、纏う空気のきれいな青年でした。
「ライブをするのも三度目か四度目くらいで」
と話しつつ、その場を染める歌は、気軽なように見えてとても澄んでいて
思わず息を飲んでしまいました。

まだyoutubeに動画もないし、CDも作っていないそうなのですが
彼の音楽が遠く多くの人へ届くことが今から楽しみに思えます。CD出たら絶対買います。

こちらのサイトで、彼の音楽を聴くことが出来るので、気になった方はぜひ。
間違いなく、受け取った誰かの大切な、宝物のような一曲になる音楽だと感じました。
http://soundcloud.com/igwtk
(★一番上のじゃなくて2つめ以降のやつを是非)



二番目はNOBLUEさん。
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この日はVJの方の映し出す映像(というか絵を手動で動かして投影しているアニメーション)に
重ねるようにして、投影される壁の脇の暗がりの中で、ピアノを弾き、歌う形で
行われたライブでした。



youtubeがあったので、貼っておきます。
投影されるアニメーションのシーンが区切れのないものだったからか、彼女の演奏する曲も
一曲ずつ区切りがあるものというよりは、一つの絵本のシーンが変わるように思われて
展開していく一連の流れのアニメーションと、澄んだ濁りの不協和音を孕む音像と
子供のような声の歌が、明りを落とされた地下室の中を染めていて
暗闇の中に座ってそれを見る観客たちは、身じろぎひとつせずにそれを見守っている時間でした。

何て言うんだろう。
終演後に、彼女に「とても良かったです」と話しかけた時に伝えたしどろもどろの感想を
「とても嬉しい」と言ってくださったので、こちらにもしどろもどろのまま併記します。

印象としては、うまく言えないんですが、
『子供の頃に、真剣にいっぱい考えて分かった真理みたいなものを、大人に訴えると
 理解してもらえなかった』時の真剣さ、みたいなものを思い出しました。
 自分にとっての、絶対的なものを見つけた時のような。

NobLUE



三番目は双葉氏。

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この日は最後のタワーホテル以外の曲をピアノでやる形の珍しい(私はあまりみたことない)ライブ。
1曲2曲、は今までもピアノを使っていたけど、これだけぶっ通しでピアノを使うと新鮮。

七針の地下の、雨の日の湿度の伴う、とてもいい意味の密閉感の中でピアノの音が
怒涛の水音のように途中から聞こえ始めた気がしました。
音の降り注ぐ力と、空間に数秒とどまっては消える歌詞のワンフレーズの言葉の輪郭を
久しぶりに意識しました。
ここで録音してピアノCD出したらいいのに!と聴いていて思う。

良いライブだったと思います。
(配布された特典CDに音源未収録の『最初のお別れ』が収録されたこともあり
 フタバーの人は、今日来てればよかったと思うんだろうなーと思ったり。
 ところでこの歌って、花を送ったらストーカーとして収監されてしまった悲しい歌なのね)



四組目は、kyoooちゃん。
この日はCDレコーディングに参加した人たちが曲により変わる編成の演奏でした。
ゴージャス!

始めはチェロとギターの人たちと。
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CDで聴いた時も感じたのですが、kyoooちゃんの音楽は空気を震わせるのが目に見えるようで
kyoooちゃんの演奏をこの日初めて実物を前に聴いたのですが、それが本当に凄くて、
チェロの弓に使われる繊維の束が、そっと触れるたびに弦が揺れて、空気が震えて
それが音として伝わるということの同じことが、音楽全体として目に見えるようでした。

客席は息を殺して、空気を震わせないように、あまりに微細で可憐で完璧な音の空間に
ただ黙って端居しているのが分かりました。

溜息にも似たkyoooちゃんの微かな可憐な歌が滲んで消えていくのに重なるギターと
曲折々に加えられる違った音の響き方。
色んな音が混じり重なる中で、何一つとして適当には扱われていなくて
ひとつの音までも、注意深く注意深く耳をそば立たせてスプーンから砂糖をこぼすように
息を飲んで扱われていることが、見ていて分かるように思いました。

最後に全ての人が加わってアンコール曲をやったのですが
その時に芯になるkyoooちゃんの声とギターは、ささやかで繊細だけど核になるだけの強さがあって
全体の真ん中で、発されるさまざまな音を纏って微笑んでいるように思えました。

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この日演奏されたtower聴いて、kyoooちゃんの声は、英語ととても相性がいいような気がして
youtubeのtowerを貼っておきます。


雨音を重ねた演出で行われた『雨音』もとても良かったです。
静かな雨の日というのも似つかわしかったです。

素晴らしい日を有難うございました。

http://kyooo.net/
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by pinngercyee | 2012-06-17 18:10 | 音楽